「近所の人が雪道で転び、けがをした」と仙台市近郊の団地の住民仲間から聞いた。降雪日が多い今冬は、朝の雪かきも4回ほどになった。隣人たちは少々の積雪でも一斉に道に出るのが二十数年来の習慣。「お互いさま」と思えば気分も軽い▼ただ、住民の高齢化が年々進むのはどこの団地も同様。自宅前だけでなく年配者の家の周りまで、雪かきの手間暇は増える。が、そうした習慣の有無が、同じ団地でも高齢者の冬の住みやすさの格差になる。「転んで骨折」の事態は恐怖だろう▼先月の本紙「声の交差点」に、仙台の90代の独居女性の投稿が載った。隣家の若い夫婦がいつも玄関まで雪をかいてくれるという。「緊急の時にと、奥さんと電話番号の交換もしています。心強い限りです」。雪かきが培う縁が日々の安心につながる▼過疎も深刻な雪国では、高齢者宅の雪かきをボランティアが担う。尾花沢市は昨冬約400人を受け入れ、災害時の支援協定を結ぶ岩沼市の市民有志が活躍した。「スノーバスターボランティア」の名で27日、6年目の活動がある▼「東日本大震災で尾花沢の人々の応援をもらい、その感謝」と、参加者を募る同市社会福祉協議会。中高生から定年後の世代まで常連は幅広い。地域を超えて「お互いさま」が広がるといい。(2018.1.6)