ホウレンソウ1把、レタス1個、大根1本の値札がいずれも300円近いのに驚いた。キャベツが200円弱だが、4分の1の大きさにカットされた値段だ。先日立ち寄った仙台市内のスーパー。売れていたのは1袋40円ほどのモヤシだった▼野菜類の高値が続いている。種まき時期の昨秋の大型台風で全国の産地が打撃を受け、この冬の寒さで生育も遅れ品薄になった。「宮城県産ホウレンソウの入荷がやっと増えてきたが、まだ通常の5割増しから倍近い卸値の野菜が多い」と市内の青果卸売会社▼消費者の側も毎日の食事に苦心している。白菜などを使う鍋物を減らしたり、安価な豆苗(とうみょう)を使ったり、「高い野菜は食べられない」と買い控えをしたり。周りの主婦や高齢者夫婦から聞いた▼その陰で台所を支えているのが、栽培方法も値段も天候に左右されない、モヤシ。多彩なモヤシ料理のアイデアもインターネットをにぎわせる。生産業者はフル操業といい、「売れる野菜が少ないスーパーなどからの注文に追われている」▼消費者の辛抱はいつ終わるのか。「各産地が少しずつ回復し、レタスの値は下がってきた。キャベツ、大根も来月に入れば平年並みに落ち着きそう」と農林水産省。せめて立春は控えていた葉物野菜たっぷりの鍋で迎えたい。(2018.1.19)