「やっぱり都会の人は…」と同情した。先月下旬の首都圏の大雪で、滑って転んだ負傷者が360人もいたと聞いて。いやいや、遠方の不運でなく、他山の石だった。平年より寒さの厳しい仙台でも雪道で転倒、骨折する人が相次ぐ▼市消防局に聞くと、雪道でのけが人の救急搬送は昨年12月から先月末までに192件と、前年の同じ時期の実に3.2倍。やはり大雪が降った先月24日だけでも58人に上った。寒さが続き雪が解けない今も、市内の整形外科には転倒、骨折した人が運ばれる▼「先月来、手術は昨年の冬より3割余り増えた」と、救急を受け入れる中嶋病院(宮城野区)の富永剛院長は話す。平日だけで30人を手術する週もあり、野戦病院のような忙しさだ。半数は高齢者で「治りにくい足の付け根付近が折れやすい」▼若者のようにリハビリ、退院と順調にいかず、自宅に戻れず療養に入る人が多い。「心臓などの持病やぼうこう炎などが発症することもあり、骨折が骨折で終わらない」と注意を促す▼仙台出身の富永院長は北海道・帯広の病院に21年間勤め、地元でツルツルの雪道の歩き方を学んだ。「かかとでなく、靴の裏全体でふわりと踏み、歩幅を狭く」。まずは雪道に慣れていないと自覚し、実践してみては。転ばぬ先のつえである。(2018.2.9)