1万時間の法則。どんな分野であれ、1万時間も練習すれば一流になれるという理論。米国のジャーナリスト、マルコム・グラッドウェルという人が著書にそう書いている。毎日9時間以上練習し、3年を要する計算になる。継続的な努力が大事らしい▼この人はどんな練習をしたのだろう。米大リーグ、エンゼルスで投打の「二刀流」に挑む大谷翔平選手(23)=岩手・花巻東高出=。本拠地の開幕戦から3試合連続の本塁打に続いて、昨日は12奪三振の快投で2勝目。華々しい地元デビューを飾った。「ベーブ・ルース以来の快挙」。そんな言葉も聞き慣れてきた▼オープン戦は不調だったが、投球はフォークボールを投げ込み、打撃はノーステップ打法に切り替えて本番の結果につなげた。才能だけでなく、日々の練習の成果だ▼スポーツ心理学者の児玉光雄さんの『大谷翔平86のメッセージ』(三笠書房)を読むと、努力家としての一面が分かる。日本ハム時代の栗山英樹監督は、大谷選手が休日の前の日でも午後9時まで打撃練習し、休日に午前8時半に打ち始めるのを見て驚く▼オフも練習。動画でほかの選手の投球や打撃を研究するのが日課だそうだ。「単純に練習が好き」と大谷選手は言っている。1万時間はとっくに到達しているに違いない。(2018.4.10)