1671年のきょう5月6日は世間を驚かせる大事件が起きた日だ。幕府が仙台藩の内紛について審理していた席上、家老の原田甲斐が反対派の伊達安芸を斬殺、自らも殺された伊達騒動(寛文事件)。歌舞伎『伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)』や山本周五郎の小説『樅(もみ)ノ木は残った』の題材になった▼伊達家62万石は取りつぶしの危機に直面。作家中村彰彦さんによると、会津藩の初代藩主、保科正之が4代将軍徳川家綱に穏便に処置するよう助言、仙台藩はおとがめなしになった。この恩義が戊辰戦争の時、会津藩救済のため仙台藩を中心に結成された奥羽越列藩同盟につながったという▼今年は戊辰戦争から150年。9月に会津若松市で会津藩士の慰霊を目的に開かれる会津まつり。その藩公行列に仙台藩志会が初参加することが決まった。「先人の義」を縁に仙台と会津の関係者が絆を強める▼会員約10人が幕末の藩主伊達慶邦(よしくに)、奥羽越列藩同盟を主導した奉行の但木(ただき)土佐、「鴉(からす)組」を率いた細谷十太夫らに扮(ふん)して、市内を練り歩く。庄内藩の鶴岡市などの参加もある▼「どんな出会いがあるか楽しみ」と仙台藩志会儀典部長で会津藩士を祖先に持つ永山三男さん(76)。戊辰戦争150年が東北の歴史を再認識し、後世に伝える契機になることを期待している。(2018.5.6)