太陽のような600の笑顔が輝いている。片面には自分、もう片面には自分の大切な人。仙台市若林区のせんだい3.11メモリアル交流館であすまで開かれている「大切な人の笑顔展」。東日本大震災の被災者を元気づけようと、シンガポール在住の日本人の子どもたちが丸いコースターに描いた▼両親、祖父母、友達、先生、ペットの犬。とびきりの笑顔が並ぶ。来場者が笑顔を描くコーナーもある。作品は今後シンガポールの展示会に飾る予定だ。見ているうちに、シンガポールという国がぐっと近くなったように感じた▼そのシンガポールで、歴史的会談が6月12日に開かれる。トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長による史上初の米朝首脳会談。具体的な核放棄の方法や期限で合意できるか。世界中の注目が集まる。成功すれば、東アジアにとどまらず、世界の平和を前進させる一歩になると期待されている▼とはいえ、片や各国の懸念をよそにイラン核合意からの離脱を一方的に表明した大統領。片や何度も非核化の約束をほごにして核開発を進めてきた国の指導者。過去の2人の言動を見るとやはり不安が残る▼テレビで見る限りは、両者とも今のところは笑顔。その裏にさまざまな権謀術数が隠されているのかもしれない。(2018.5.12)