人気アニメ「プリキュア」シリーズの第14弾「キラキラ☆プリキュアアラモード」(ABC・テレビ朝日系、日曜午前8時半~)。2月の放送開始から約半年、制作陣が「いい意味で想定外だった」と驚いているのが、ボーイッシュで王子様のような高校2年生・剣城あきら(キュアショコラ)の人気だ。それは、メインターゲットの女児だけでなく、大人の女性にも広がっているという。あきら人気について、同作を手掛ける東映アニメーションの監督とプロデューサーに聞いた。

 ◇男子なのか、女子なのか、女児の間で論争も

 「プリキュア」シリーズは、普通の女の子が妖精たちの力を借りて伝説の戦士・プリキュアに変身し、さまざまな困難に立ち向かう姿を描くアニメ。2004年に第1弾「ふたりはプリキュア」がスタートした。新作「キラキラ☆プリキュアアラモード」は、「スイーツ×アニマル」がテーマ。スイーツが大好きな中学2年生・宇佐美いちかが、伝説のパティシエ・プリキュアに変身し、思いが詰まったスイーツを守る姿を描いている。

 あきらは高校2年生。仲間思いで、面倒見が良く、周囲から頼りにされている。振る舞いは紳士的だ。元宝塚歌劇団雪組男役でミス・ユニバースジャパンファイナリストという経歴の森なな子さんが声優を務め、キュアショコラの変身シーンには大きな階段が登場するなど宝塚のような演出も話題になっている。

 あきらは高校の制服姿はスカートだったり、本人は男装をしている意識がないようなので男装キャラに分類してしまうのはやや乱暴かもしれない。

 ただ、古くは「リボン騎士」のサファイア、「ベルサイユのばら」のオスカル、近年では「プリパラ」の紫京院ひびきなどアニメやマンガでは男装キャラが人気を集めてきた。2010~11年放送の「ハートキャッチプリキュア!」にも、家庭の事情で男子のように振る舞う明堂院いつき(キュアサンシャイン)が登場した。

 男装キャラ人気の歴史はあるものの、暮田公平監督は「それぞれのキャラクターへの反響は想像以上ですが、中でもあきらの人気は、いい意味で想定外だった」と話す。声優陣が登場したイベントでは、あきらファンの大人の女性の姿も見られたという。神木優プロデューサーは「これまでにない反響で、関係者も驚いている」と話す。

 劇中では、いちかは最初、あきらのことを男子と勘違いしていたが、やがて女子だと分かるという描写もあった。あきらが女子であることは説明しているが、中には男子だと思っている子供の視聴者もいるという。神木プロデューサーは「あきらが男子なのか、女子なのか、と幼稚園で論争になることもあるようです。男子がプリキュアになってもいい!と楽しんでいただいているのかもしれません」と語る。

 ◇自由な発想でキャラ作り 新プリキュアと化学反応も

 「キラキラ☆プリキュアアラモードでは、大人っぽく、不敵な笑みも印象的な琴爪ゆかり(キュアマカロン)など、あきら以外のキャラクターも個性的だ。暮田監督はキャラクターについて「こうでなければいけない!などと作っているわけではありません」と話す。自由な発想から、あきらやゆかりのようなキャラクターが生まれたようだ。

 暮田監督が「キャラクターの方針を決めてから作っていますが、実際に絵ができて、音も入ると、考えていたよりもキャラクターに深みが出てくる。新たに発見することもあります。作りながら、どんどん深く掘り下げています」とも語る。

 16日放送の第23話では、天才パティシエ・キラ星シエルが変身する新たなプリキュア・キュアパルフェが登場する。暮田監督は新キャラクターについて「いちかはシエルに憧れ、シエルはプリキュアに憧れている。お互いに憧れているんです。それぞれ足りないところもあります。キュアパルフェが加わることで、また一騒動が起きます。キュアパルフェは派手なアクションも見どころ。空を飛びます」と説明する。

 貝澤幸男監督が「キャラクターの個性が力になる。キャラクターが自分の個性を見つけていく中で、戦い方も変わっていきます」と話すように、プリキュアたちは成長していく。成長、新キャラクターの登場による化学反応……など、「キラキラ☆プリキュアアラモード」は、今後の展開がますます注目されそうだ。

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