デンマークのフレデリック皇太子が10日、東日本大震災で被災した宮城県東松島市を訪れた。2011年6月に慰問して以来、6年4カ月ぶりの再訪で、復興へと歩む市民と交流を深めた。
 皇太子は渥美巌市長と共に、同市野蒜地区の復興祈念公園と震災復興伝承館を訪問。犠牲になった市民ら約1250人の名前が刻まれたモニュメントに献花し、冥福を祈った。
 鳴瀬桜華小では、児童とサッカーを楽しんだり、給食を味わったりした。
 皇太子は「皆さんに温かく迎えてもらい感謝している。震災は非常に悲しいことだが、復興に向けて力強く進んでいることに感激している」と述べた。
 同市野蒜ケ丘1丁目の無職尾形勝さん(75)は皇太子と再会し、「『元気でよかったですね』と気に掛けてくださった。本当にありがたい。思い出の宝物が増えた」と喜んだ。
 初対面は11年6月、津波で流失した自宅跡地でだった。長身の皇太子が膝を曲げ、語り掛けてくれた記憶が忘れられないという。
 同市大曲の農業佐藤祥さん(63)はササニシキの新米を皇太子へ贈った。田んぼは津波で被災し、12年にコメ作りを再開。佐藤さんは「皇太子が東松島に思いを寄せてくださり、うれしい。感謝の気持ちを返したい」と話した。