「トルソー」とは頭や手足のない、つまり胴体だけの彫像です。首からおへその下辺りまででしょうか。顔や手足がないので、胴体のみのシンプルな美しさを味わえるのかもしれません。掲出歌は「乳のふくらみ」から女性の彫像だと分かります。女性特有の、やわらかな体の曲線。「臍のくぼみ」に差す光からは、少し影が生みだされているのでしょう。冬の日。室内に置かれているトルソーを包む、やわらかな日差しを詠みこんだ穏やかな一首です。(駒田晶子)