バスケットボール男子、B1仙台が14日、今季の日程を終えて2部降格が決まった。レギュラーシーズンは14勝46敗で東地区最下位(6位)、bj時代を含めチーム初のリーグ最下位(18位)に沈み、残留プレーオフは1回戦で敗退した。bjリーグとNBLが統合して生まれた国内最高峰の新リーグ。戦い抜くには選手、コーチ陣、フロントの全てで脆弱(ぜいじゃく)だった。混迷を極めた今季の戦いを見つめ直す。(佐藤夏樹)

◎混迷のシーズン(上)

<リーグ最小身長>
 仙台を引っ張り続けた主将は、覚悟していたかのように落ち着いていた。
 13、14両日に富山市総合体育館であった富山とのプレーオフ1回戦。連敗してB2降格が決まると、志村は敵地に駆け付けたブースターに対し頭を下げ、最悪の結末をわびた。
 「(チームとしても個人としても)崩壊していた。誰も止められなかった」
 B1初年度、日本代表や実績ある外国人をそろえる旧NBL勢に、個のレベルの差を見せつけられた。
 「仙台の年俸総額は、NBA経験のある強豪チームの外国人選手1人と同程度」(チーム関係者)。戦術でカバーできる範囲は超えていた。4月9日、優勝候補のA東京戦でリーグ最下位に転落する大敗を喫した後、志村は「タレントのレベルが違う。真っ向からぶつかって勝てないのは誰が見ても分かる」と嘆いた。
 バスケは身長がものをいうスポーツだ。仙台の平均はリーグ最小の186.1センチ。特に日本人は190センチ台半ばの選手をそろえるNBL勢に対し、常に10センチ程度の身長差があった。
 高さで劣ると、まず守りが苦しくなる。歩幅が小さいので外のシュートを防ぐにも駆け寄るのが遅れる。相手の前に立ちはだかったとき、遮ることのできる視野の範囲が少なく、パスも簡単にさばかれる。リバウンド争いも競り負ける。
 相手の圧力を受けるのは攻撃も同じ。3点シュートのチーム成功率はリーグ最低の27.2%。シューターの片岡、熊谷、佐藤ですら20%台と散々だった。

<助っ人通用せず>
 間橋監督は「高さで劣る分、平面で勝負するしかない」と何度も繰り返した。小さいことを逆手に取って機動力を生かしたバスケを目指したが、B1はそこまで甘くなかった。
 相手は高く、強く、そして速い。差を埋められず、黒星を重ねた。
 昨年11月、てこ入れとしてホワイトを再獲得したが、昨季bjのMVPもB1では通用しなかった。198センチは外国人としては小柄。NBL勢の日本人と変わらない。中に攻め込んでも囲まれ、つぶされた。
 bj最終年、仙台は優勝候補に挙げられている。「チームで戦えばB1でも同じ土俵に上がれる」(間橋監督)。チームに共通した望みは、はかなくも散った。補強に成功した三遠や琉球などbj勢にも後れを取った。
 「ミスは連係ではなく個人の問題。人が変わらないと(改善は)難しい」。シーズン前半、B1の守備レベルに付いていけず、攻撃が機能不全になり始めていた頃の志村の言葉だ。
 気持ちだけでは埋められない差がある-。残酷な現実に、早々に気付いていた。

◎今季対戦成績 12連敗尾を引く

 仙台は昨年10~12月の12連敗が尾を引いた。4月からは2度目の2桁連敗となる10連敗を喫し、残留プレーオフに向けて勢いを付けられなかった。栃木、A東京、千葉の東地区3強に2勝20敗。ライバル秋田にも2勝4敗と負け越した。交流戦でbj勢から勝ちを拾いたかったが、琉球、新潟、京都、三遠に連敗したのも響いた。