バスケットボール男子、B1仙台が14日、今季の日程を終えて2部降格が決まった。レギュラーシーズンは14勝46敗で東地区最下位(6位)、bj時代を含めチーム初のリーグ最下位(18位)に沈み、残留プレーオフは1回戦で敗退した。bjリーグとNBLが統合して生まれた国内最高峰の新リーグ。戦い抜くには選手、コーチ陣、フロントの全てで脆弱(ぜいじゃく)だった。混迷を極めた今季の戦いを見つめ直す。(佐藤夏樹)

◎混迷のシーズン(下)資金不足

 2月に仙台市のカメイアリーナ仙台であった下位滋賀との初戦。攻撃は連係を欠き、守備は崩壊した。102失点の大敗は、プレー以前にチーム編成の問題を如実に表していた。
 チームは堅守速攻を掲げたが、それを実現するための選手がそろっていない。石川やホワイトは攻撃志向で守備は弱い。速攻に出ようにも、ネパウエはじっくりとした攻めが得意。テンポを上げるべきか、選手たちは迷った。

<見劣りした補強>
 補強の目玉の日本国籍取得選手、坂本は体の当たりに弱かった。その上、昨年12月に椎間板ヘルニアを再発し、後半戦を棒に振った。限られた予算の中、代わりの外国人探しは難航。マンガーノの獲得は2月半ばにずれ込んだ。
 資金不足が全ての問題に通底している。売り上げは約4億3000万円と昨季より約6000万円増えたものの、B1で互角に戦うには全く足りない。仙台の総年俸は強豪チームの4分の1程度とみられ、選手獲得のマネーゲームに勝機はなかった。
 bjは戦力均衡のためにサラリーキャップ(年俸総額の上限)を採用していた。新リーグは導入を見送っている。年俸抑制は選手の夢を奪うというのが理由だが、逆に地方球団の夢が奪われた。トヨタなど大企業が支えるチームに、地方球団があらがうすべはなかった。
 シーズン前、強豪チームで控えに甘んじていた日本代表に声を掛けたが振られた。主力クラスには、手を挙げることすら、はばかられた。多くの球団がNBA経験者らを獲得したのに比べ、仙台の補強は見劣りした。
 名のある選手を呼ぶには「少なくとも5億5000万~6億円の売り上げが必要」(中村彰久球団代表)。プロ野球東北楽天とJ1仙台という人気球団を抱える街で、第3のプロスポーツが入り込む余地は少ない。平均入場者数はリーグ18チーム中14位の2419人で、昨季比で204人増えたものの、目標の3300人には程遠い。スポンサー収入も新リーグ発足効果は薄かった。

<収入増 模索続く>
 来季はB2で戦う。上位球団の売り上げは今年の仙台と大差ない。中村代表は「1季でB1に復帰するには、今季程度の売り上げが必要。B1に戻れても今のままでは毎年苦しい戦いが続く」と危機感を抱く。
 スクール事業などに力を入れて裾野を広げ、ゆくゆくは入場者数やスポンサー収入の増加につなげたいと未来図を描く。でも、即効薬はない。
 「何か知恵を絞らなければ」と中村代表。模索は続く。