東北楽天が開幕から12試合を戦って10勝2敗と、見事なスタートダッシュを決めた。大きく貢献するのが盤石の継投を見せる救援陣だ。七回森原、八回ハーマン、九回松井裕の勝ちパターンの投手リレーが安定し、3人合わせてもいまだ1失点。梨田監督も「だいぶ固まってきた感じがする」と勝利の方程式に手応えを得つつある。

<森原9試合無失点>
 昨季の出だしは試合終盤の継投が決まらず、まさかの逆転負けで落とす試合もあった。今季は開幕戦、同点に追い付かれた七回途中から森原、福山、松井裕、ハーマンの無失点リレーで延長勝ちをつかみ、形ができた。森原は登板9試合で9回を無失点。伸びのある直球で真っ向勝負し、梨田監督は「堂々とした投げっぷり」と評価する。
 新加入のハーマンは、昨季の八回を担ったミコライオの穴を埋める。登板8試合で7回1/3を1失点。開幕当初はクイック投法でボークを取られるなど課題はあったが、改善している。与田投手コーチは「信頼して送り出している」と言う。

<一皮むけた守護神>
 4年目の守護神松井裕は安定感が増した。登板9試合で10回無失点。延長戦で志願して回またぎをするなどたくましさも出てきた。3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で世界の大舞台を経験し、一皮むけた様子だ。
 3人の方程式を支えるのが、首脳陣が「ジョーカー」と位置付ける鉄腕福山だ。七、八回を任せる投手が固まり、緊急事態の登板など幅広い役割が与えられた。森山投手コーチは「どんな場面でも対応できる投手。七、八回の投手が崩れたときの火消し役もできる」と信頼は厚い。走者がたまった場面など緊迫した状況の出番が多い中、登板7試合で6回無失点は立派だ。

<ハイペースが心配>
 一方で心配なのは救援陣の登板過多。ここまで先発投手の最長登板は美馬の6回0/3で、七回以降は全試合で救援陣がフル回転している。新人森原が開幕12試合で登板9試合は、あまりにもハイペース過ぎる。
 梨田監督も「1人故障すればブルペンが計算できなくなる」と懸念。「先発陣はできれば長い回を投げ、リリーフを休ませてほしい」と注文する。(佐々木智也)