◎平石洋介東北楽天2軍監督

 1軍が開幕から好調で、首位争いを繰り広げている。昨季までと比べて、1、2軍の選手の入れ替えが少ないが、それは強いチームの宿命とも言える。2軍にいる選手たちは自分も1軍の戦いに加わろうと、少ないチャンスをつかむべく日々備えている。
 ベテランでは青山が2軍調整中で、金刃が8日に1軍昇格したばかりだ。球宴明けに6連戦が続く過密日程を考えれば、彼らの力は早いうちに絶対に必要になってくる。なかなかチャンスが巡ってこないもどかしさもあるかもしれないが、腐ったらそこで終わり。「必ずチャンスは来るから気持ちだけは切らすな」という話をしてきたし、しっかり調整してくれている。
 DeNAから移籍した久保は6月上旬に1軍に上がり、中継ぎとしてチームをかなり助けている。彼とは同い年で大学時代から親交があるが、野球に対する取り組み方が本当にすごい。朝から晩までというぐらいずっと球場で練習しているし、いろんなことを追求、研究している。年を取れば疲労の回復も遅くなって体が言うことを聞かなくなるが、それでも「もっとうまくなりたい」という向上心がある。その姿勢が1軍での結果につながっているし、若い選手の手本にもなっている。
 新人では、開幕から1軍で中継ぎとして活躍した森原、菅原、高梨がそれぞれ一度、2軍落ちした。開幕1軍に残った選手が2軍に落ちる時、どういう姿で来るのかをいつも見ている。「俺は1軍の選手だ」と勘違いして2軍をなめた感じで来る選手にはそれでは駄目だと気付かせないといけないし、2軍慣れも絶対にさせてはいけない。時間がたてばたつほど1軍にはい上がるのは心身ともに厳しくなるし、他の選手にチャンスを与えてしまうことにもなる。できるだけすぐに上がらないといけない。
 高梨、菅原は再昇格したが、森原はいま少し苦しんでいる。アマチュアと違って毎日試合があり、ミスしたり試合を壊したりしても翌日また試合に臨まないといけないのがプロの大変なところ。自他共に認める森原の最大の武器は直球だが、何度か失敗が続く中で自信を持って投げられなくなったのだと思う。
 マウンドに上がれば自分を信じ、打者に向かって思い切り投げるしかない。全盛期の藤川球児(阪神)のように、直球が来ると分かっていても打てないのが打者からすれば一番嫌な投手。森原もあれだけの素晴らしい直球を持っているのだから何とか自信を取り戻し、一皮も二皮もむけた状態で1軍に戻ってほしい。(東北楽天2軍監督)