プロ野球東北楽天の美馬学投手(30)が15日、度重なるけがを乗り越え、プロ7年目で夢舞台に立った。千葉市のZOZOマリンスタジアムであったマイナビオールスターゲーム第2戦。「球宴に出られるなんて想像もしなかった」と話す右腕の晴れ姿を、家族は万感の思いで見つめた。
 美馬投手は四回に登板し、2回を完璧に抑えて勝利投手に。観客席には母明美さん(61)と父孝好さん(63)が茨城県から駆け付け、妻のサントス・アンナさん(30)と共に見守った。「すごい選手の中で、息子があの場に立っているのに感動した」と明美さん。
 美馬投手はドラフト2位で2011年にプロ入り。チームが初の日本一となった13年には日本シリーズで2勝を挙げ、最高殊勲選手(MVP)に選ばれた。その後は脇腹や右肘を痛めて戦線離脱を繰り返し、15年9月には右肘を手術。雌伏の時が続いた。
 明美さんは13年にがん手術を行い、現在も療養中。「昔から忍耐強い子。絶対にはい上がると信じていた。頑張っている姿を見て、私も絶対に病気に負けないと勇気づけられた」と話す。
 今季は初めて開幕投手を務め、ここまで7勝2敗、防御率2.46。エースの働きでチームの首位躍進に貢献し、球宴にも選ばれた。
 アンナさんは夫の「誰より練習してきたことに誇りを持っている」という言葉が忘れられない。故障を克服し、169センチと小柄な体で並み居る強打者をねじ伏せてきた美馬投手。試合後に「支えはいつも前向きに励ましてくれる家族の存在。見守ってくれて、本当に心強い」と感謝を口にした。