後半戦は9月上旬まで6連戦が7週連続で続き、かなり厳しい日程だ。投手陣にある程度計算が立つから、打線の頑張りで夏場を乗り切りたい。ロースコアを継投でしのぐような試合も多いだろうが、時には大勝で投手陣を楽にさせる試合をつくれるよう、打線が3割くらいパワーアップしてほしい。優勝するためには、もう一段階のレベルアップが必要だ。
 打線は非常に粘りがある。9日の西武戦にしても一回に先発がいきなり4点を取られたが、その裏に2点を取り返した。この反撃がなければ、負けていただろう。交流戦の最後から茂木を欠いてきた中でも、4番ウィーラー、5番銀次が好調でけん引してきた。後半戦の鍵を握るのは6、7番だと考える。相手投手が4、5番の勝負を避ける場合もあり得るだけに、6、7番の得点力がどれだけあるかが非常に重要になる。
 茂木が1番を打っていた時は、島内、岡島あたりが中軸をサポートする役割で打線全体に得点力があった。今後、茂木が戻ってきた時に、島内が元の打順に戻るパターンもあるだろうが、以前はレギュラーだった聖沢や今江も含めて好調な選手をうまく使って6、7番を組みたい。その点、複数の守備位置を守れる選手が多く、バリエーションに困らないのは強みだろう。
 最近はチャンスの場面の代打になっているアマダーの使い方も、どうするのか。打率2割ちょっとで10本塁打にも満たない状態だから、本人が打撃の内容をもう少し改善しないと、出場機会自体が少なくなってくる。

 6連戦が続くが、これまでの快進撃を支えてきた則本、岸、美馬の3本柱の存在は大きい。昔のイーグルスには必ずあった大型連敗が今年はないのは、彼らのおかげと言える。3人が1週間でそろって敗れるという状況は今後もなかなか考えにくい。
 だから、あとは先発の残り3枠をどうやりくりしていくかだ。辛島、釜田、塩見、安楽、森、古川と頭数はいる。先発で試合をつくれる投手が多いのは好材料だ。釜田あたりが孝行息子になってくれると、チームとしては助かる。救援陣も、松井裕の防御率が0.22、福山が0.00と素晴らしい成績だ。勝ちパターンに持ち込んできっちりと勝ちを拾っていけばいい。森原、菅原、高梨の新人3投手や、実績がある左腕の金刃あたりの力も期待したい。

 首位を争うソフトバンクはそう簡単な相手ではない。現時点でまだ万全な状態とは言い難いし、戦力も相手が上だ。試合数でイーグルスの方が8試合少なく、夏場が大変になるとは思う。それでも、今のようないい位置にいれば戦うモチベーションを非常に高く持っていられるはずだ。
 8試合の差が吉と出るか、凶と出るかは、選手の気持ち次第でもある。とにかくけがをせずに、夏場を乗り切ってほしい。その先に勝負の秋が待っているだろう。(元東北楽天選手)