東北楽天の2軍が絶好調だ。ここまでイースタン・リーグで90試合を戦って51勝34敗5分けで、2位巨人に4.5ゲーム差(8日現在)をつけて首位を快走中。4年ぶりのリーグ優勝を目指し首位争いを繰り広げる1軍と合わせての優勝に期待が高まっている。
 強い2軍チームではベテランや中堅の選手が幅を利かせるケースがままあるが、今季の東北楽天は若い選手が多いのが特徴だ。開幕投手を務めたドラフト1位新人の藤平尚真をはじめ、中心選手は内田靖人、村林一輝両内野手ら20歳前後。象徴的なのは直近試合の巨人戦(6日)で、先発出場選手の平均年齢は22.6歳と巨人よりも5歳若かった。若手主体のチーム編成での首位堅守は、育成が成功している証と言える。
 好調の要因の一つに、チーム内競争の激化が挙げられる。昨季から若手の実戦機会を増やそうと、大学、社会人などのアマチュアチームと対戦する「育成試合」を年間数十試合実施するようになり、育成選手の数が大幅に増えた(今季は開幕時点で14人)。育成から7月末に支配下登録された八百板卓丸外野手は「結果を出さないと2軍の試合に出られない、という危機感が常にある」と話す。
 精神面の影響も大きい。平石洋介2軍監督は就任直後の2015年秋から一貫して「2軍でも勝ちにいく姿勢を見せたい」と言い続けた。その意識が選手に浸透し、「勝ちにこだわることが、自身の結果にもつながる」(八百板)と相乗効果を生み出している。
 平石監督は「もちろん内容が大事なので勝つためだけの采配はできないが、負けっ放しだと選手自身も取り組む課題に対して『これでいいのか』と不安になる」と勝利の意義を強調する。
 8、9月と過密日程で優勝争いの正念場を迎える1軍にとって、2軍から台頭する選手の活躍が浮沈の鍵を握ると言っても過言ではない。平石監督は「一人でも多く、1軍に行って活躍する選手を送り出したい」と意欲的だ。(浦響子)