東北楽天の則本がエースの意地を見せた。オリックス打線を散発4安打に抑え、5月10日のロッテ戦以来今季2度目の完封勝利。「バランスが良かったので、制球もしっかり定まった。強気の投球をバッテリーでできた」。疲れを感じさせない涼しい顔で話した。
 最速155キロの直球の球威はいつも通り。だが決め球のフォークボールが抜け気味なのを感じると、カーブを多投して緩急を駆使した。四回には1死満塁で好調の中島を外角への変化球で三ゴロ併殺に仕留めるなど、終始危なげない投球で117球を投げ切った。「打たせたいところで打たせ、力で押すところは押せた」と振り返る。
 前回登板した2日の西武戦では「勝ちたい気持ちが強すぎた」と力みを修正できず、今季ワーストタイの6失点で敗戦。反省を生かし、試合に入り込みすぎずに自分を客観視することを心掛けたという。「前回があっての今日。改めて無駄な日はないなと思った」と失敗を成功の糧とした。
 前回登板からは中9日。登板間隔を空けて岸に続けさせることは首脳陣にとっても賭けだった。与田投手コーチは「連敗すると流れが悪くなる中で、最高の結果を出してくれた」と快投をたたえた。
 「一人で9回を完封するのも久しくなかった。則本のすごさ。岸も次は大丈夫だと思う」と梨田監督。両エースが次回に投げるソフトバンクとの首位決戦での勝利を思い描いていた。(浦響子)