東北楽天の安楽が秋季キャンプ(岡山県倉敷市)で、本来の球威を取り戻そうと投球フォームを模索している。「今季は148キロくらいしか出なかった。真っすぐをしっかり投げないと勝負できないので、質だけでなくスピードも上げたい」。高校時代に最速157キロを誇った右腕は力で押す原点の投球で再起を期す。
 今季はオープン戦で結果を出し、開幕2戦目のオリックス戦の先発に内定していたが、直前に右太もも裏の肉離れで離脱。早く復帰したいという焦りから「投球時に体のバランスが取れなくなってしまった」と振り返る。6月の復帰後も思うように調子が上がらず、わずか1勝(5敗)止まりの悔しいシーズンだった。
 その反省を踏まえ、投球時の下半身と上半身の連動を意識するなどフォームの改善に励む。第2クールはブルペンで精力的に投げ込んでいるものの、森山投手コーチは「高めに抜ける球が目立つ。課題はまだまだ多い」と指摘する。安楽も「試行錯誤している段階」と言うように、自分と似た長身右腕で憧れの存在の斉藤和巳投手(元ソフトバンク)の映像を繰り返し見るなど研究に余念がない。
 高卒新人の藤平が頭角を現したことも刺激になっている様子。秋季キャンプ後は体質改善の一環で数日間の断食を敢行し、年明けには米国の有名トレーニング施設に単身で出向く計画もある。「来年の春季キャンプの時に回りから今年の安楽は違うと言ってもらえるようになりたい」。4年目の来季こそは先発ローテーション入りを果たそうと、強い覚悟を示した。(佐々木智也)