東北楽天の投手コーチを2014年まで6年間務め、田中将大(現大リーグヤンキース)らを育てた佐藤義則氏(63)が、4季ぶりに1軍投手コーチに復帰する。「若手が多く、みんないいボールを投げていて面白い」。前回在籍時と顔ぶれが変わったチームを、鉄壁の投手王国に育て上げるべく意欲を燃やしている。

 先月6日、就任が発表され、岡山県倉敷市での秋季キャンプに同月16日から4日間参加した。ブルペンを視察して「知らない選手も多いが、思ったよりもみんなボールが強い」と語り、高卒新人ながら今季3勝を挙げた藤平や、安楽、浜矢ら若手に積極的にアドバイスを送った。
 藤平は「キャンプ期間中、最終日に一番いい投球ができた。佐藤コーチの助言が的確なのだと実感した」と驚いた様子。「プロの世界で活躍するため(コーチとの)出会いは大事。まずアドバイスを取り入れ、自分に合うか判断したい」と貪欲だ。
 佐藤コーチは日本ハム時代にもダルビッシュ有(宮城・東北高出)を育てた名伯楽として知られ、13年は星野監督(現球団副会長)の下でリーグ優勝と日本一に貢献。14年オフに東北楽天を退団した後は3年間、ソフトバンクで投手コーチを務め、2度の日本一に尽力した。
 常勝軍団のソフトバンクと比べても、佐藤コーチは「東北楽天の投手陣は遜色ない」と力説する。今季のチーム防御率はソフトバンクがリーグトップの3.22に対し、東北楽天は同2位の3.33。与四球数は451のソフトバンクに対して東北楽天が407と勝っている。
 東北楽天の投手41人(新入団、育成選手を含む)のうち、14年からチームに在籍するのは半分以下の17人。佐藤コーチが不在の間に安楽、藤平に加え高梨ら勢いのある若手投手が入団し、世代交代の時期を迎えている。「春のキャンプが楽しみ」と、本格的に始動する来年2月を心待ちにしている。(浦響子)