則本にとってワールド・ベースボール・クラシックに始まり、クライマックスシリーズ(CS)で終わる長い一年だった。それでもフル回転の働きを見せたのは「前半戦と後半戦で違う投球ができたから」と記者会見で振り返った。
 レギュラーシーズン後に「二つの投球術を見つけられたような気がする」と語ったように、前半戦は順調に勝ち星を積み重ねた勢いにも乗って力で打者をねじ伏せた。疲れが出た後半戦は一転、駆け引きでかわす技の投球がさえた。交流戦とオールスター戦の後に登板間隔を無理に詰めず、体調回復に努めたことも奏功したようだ。
 エースとして、より長いイニングを投げることに重きを置く。今季到達できなかった1試合平均8イニング登板を来季の目標に掲げる。「(試合を通して)投球フォームを一定にして制球力を高めることが必要。完投数を増やしていけばチームの負担が減る」と考える。
 4年ぶりに進出したCSは先発した2試合ともチームを勝利に導けず、ファイナルステージではソフトバンクの壁に阻まれた。「最後に悔しい思いをしてシーズンが終わった。これを糧に来季は優勝したい」と言葉に力を込めた。(佐々木智也)