第69回秋季東北地区高校野球大会最終日は19日、山形県中山町の荘内銀行・日新製薬スタジアムやまがたで決勝があり、仙台育英が盛岡大付(岩手)に6-2で快勝し、2年ぶり9度目の優勝を果たした。
 仙台育英は東京・神宮球場で11月11~15日に行われる明治神宮大会(高校の部)の出場権を獲得。来年3月19日に甲子園球場で開幕する選抜大会に、東北地区代表として選出されることが確実となった。

◎序盤に主導権

 ▽決勝

仙台育英(宮城)104000010=6
盛岡大付(岩手)000001010=2

 【評】仙台育英が序盤に畳み掛けて快勝した。一回2死一、三塁から重盗で先制。三回には2死二、三塁から前田の2点適時打や暴投などで4点を加え、主導権を握った。先発長谷川は7回2安打1失点の好投。盛岡大付は4失策と守備の乱れが失点につながった。

<盛岡大付、反撃及ばず>
 盛岡大付は一、三回に失策が絡んで失点し、主導権を相手に渡した。悪い流れは好調だった打線にも影響し、五回まで無安打と沈黙した。
 五回終了後、関口監督が「泥くさくつないでこい」と打線に活を入れた。比嘉主将が「あれで気持ちを切り替えることができた」と振り返るように、六回以降に2点を返したが、反撃も及ばなかった。
 決勝進出で選抜大会出場の有力候補となったとはいえ、チームには課題が残った。八回に適時打を放つなど2打点を挙げた林は「悪い流れを変えられる打者になりたい。それは一人でも多い方がいい」と話した。

<優位に進められた/仙台育英・佐々木順一朗監督の話>
 リードして逃げ切りたいと考えていたので(打線の)1巡目がポイントだった。相手のミスもあって点が入り、優位に試合を進められた。長谷川が連投できたのが今大会の収穫だった。

<弱さ教えてくれた/盛岡大付・関口清治監督の話>
 自分たちの弱さを教えてくれた決勝になった。ただ(大会を通じて)選手たちはよく頑張った。新チームができた時は、ここまでこられると思わなかった。

◎長谷川好投5回まで無安打7回1失点

 仙台育英は投打で隙がなかった。初戦の2回戦から4戦連続先発の主戦長谷川が7回2安打1失点と好投すれば、打線はしぶとく得点。今大会で大きく成長し、チームを優勝に導いた177センチの左腕は「周りを信頼して投げられた」と笑顔を見せた。
 準決勝までの計24回で2失点と抜群の安定感。決勝は「前日の疲れや筋肉痛があった」が、五回まで無安打の快投で「コーナーに投げ分けて打たせて取ることができた」と振り返った。
 攻撃も佐々木監督が試合前に話した「(打線の)1巡目で有利な展開にして長谷川を楽にする」という思惑通りだった。一回2死一、三塁で一走佐川がスタートを切ると、三走西巻は捕手の二塁への送球が「浮いたのを見て行けると思った」と抜け目なく本塁を陥れ、重盗で先制点を挙げた。
 三回は前田の2点中前打と暴投や敵失で4得点。2死二、三塁から初球をたたいた7番打者は「余計なことは考えず、内角の直球を待っていた」と言う。中盤以降は長谷川ら3人の継投で相手の反撃をかわした。
 チームには西巻主将、斎藤ら秀光中教校(宮城)時代に全国中学大会を制したメンバーがそろい、潜在能力が高い。2年ぶりの頂点を狙う明治神宮大会に向け、西巻主将は「一人一人がレベルアップし、全員の力で勝ち上がりたい」と意気込んだ。(佐藤将史)