石巻市民球場などで行われた第64回春季東北地区高校野球大会は12日、仙台育英(宮城)が4年ぶり12度目の優勝を果たして幕を閉じた。準決勝に進んだ4校のうち、宮城県大会覇者の東北を除く3校が各県第3代表という混戦の中、投打のバランスが取れた仙台育英が粘り強さを発揮した。
 仙台育英は投打の柱が活躍した。主戦の左腕長谷川は3試合で完投して防御率0.69と安定。与四球4の制球力は見事だった。打線では5番杉山が打率4割6分7厘と当たり、準決勝で逆転サヨナラ3点本塁打を放った。
 準優勝の八戸学院光星(青森)はチーム防御率が4強でトップの0.79。向井、福山ら層が厚い投手陣の継投が光った。一方でチーム打率が2割6分4厘にとどまり、投打がかみ合わなかったことが悔やまれる。
 東北は投手陣を担う両左腕に収穫と課題があった。古川原は準々決勝で15奪三振と好投したが、葛岡は準決勝で仙台育英打線につかまり、7失点と崩れた。夏までに制球力を磨き、2本柱を強固にしたい。
 初の4強入りを果たした東日本国際大昌平(福島)は打線が好調だった。チーム打率3割3分1厘は4強で最も高く、4番柳葉が打率4割6分7厘と役割を果たした。4強で最多の16犠打と小技もうまかった。
 4強以外でも好投手が目立った。東陵(宮城)の佐藤瑞は初戦で青森第1代表の優勝候補、青森山田を相手に1失点完投し、勝利に導いた。八戸学院光星に初戦敗退した明桜(秋田)も山口航が8奪三振の力投を見せた。
 今大会では1点差が5試合、タイブレーク方式の延長が2試合と接戦が多く、守備のミス一つが勝敗を分けた。チーム全員が一球一球を大事にすることを再確認し、甲子園出場を懸けた夏に挑んでほしい。(今愛理香、伊藤卓哉)