東京電力福島第1原発事故で生徒数が減少し、休校を余儀なくされた五つの高校の受け皿として、2015年に開校した福島県立ふたば未来学園高(広野町)が11日、全国高校野球選手権の福島大会で初勝利を挙げた。3年生の草野陸世(りくと)投手がノーヒットノーランの偉業を達成、福島北高に3-0で快勝した。
 1年生だけで臨んだ一昨年と、昨年はいずれも初戦で敗退。草野投手は「チームのみんなが守ってくれたおかげ。少しは成長できたかな」とほっとした表情を見せ、3年の遠藤和明主将は「避難者の希望の光になるよう勝ち続けたい」と誓った。
 草野投手の自宅は原発から20キロ圏内の同県楢葉町にあり、小学5年で被災。避難先のいわき市の中学校で野球を再開し、未来学園高に進学した。身長163センチ、体重58キロの左腕は今大会からカットボールなど球種を増やし、打者31人を88球で抑えた。
 いわき市の球場に駆け付けた生徒や保護者ら約100人は「よくやった」と活躍をたたえた。