ベンチ入り18人中16人を送り込む、死力を尽くした総力戦も実らなかった。
 先発は佐川だった。主戦長谷川が左人さし指に違和感を訴えたこともあるが、大会1回戦で打ち込まれた2番手左腕の復活を期待しての起用だった。
 もくろみは今大会を代表するスラッガー中村に打ち砕かれる。一回に左中間を深々と破られると、先頭で迎えた三回は左前に鋭く運ばれた。佐川はその回途中で降板して7安打6失点。「広陵はどんな球でも打ってくる」と肩を落とした。
 それでも攻撃は意地を見せた。六回以降は2度の2死満塁、1死一、三塁と好機をつくり続け、西の古豪に冷や汗をかかせた。九回は3連打で2点を返したが、序盤に許した6点が重過ぎた。
 昨秋の新チーム発足後、常に16、17人が試合に出る戦力差の小さい集団だった。3回戦の大阪桐蔭戦は背番号16の馬目が逆転サヨナラ打。準々決勝でも大黒柱の西巻主将が負傷で退いても控え選手が穴を埋めた。
 準優勝した2年前の雪辱は果たせなかったが、自分たちの野球は聖地で十分に表現できた。佐々木監督は「全員野球を甲子園でも貫けた」と胸を張った。(剣持雄治)