第3日は15日、福島市の福島県営あづま球場と郡山市の開成山野球場で準々決勝4試合があり、能代松陽(秋田)、聖光学院(福島)、花巻東(岩手)、日大山形が準決勝進出を決めた。
 能代松陽は7-0で黒沢尻工(岩手)に八回コールド勝ち。聖光学院は猛打を見せて利府(宮城)を15-0で下した。花巻東は4-2で由利工(秋田)に逆転勝ち。日大山形は7-0で酒田南(山形)を破った。
 16日は休養日のため試合はなく、第4日の17日は県営あづま球場で準決勝2試合がある。

◎15日の結果
 ▽準々決勝
能代松陽(秋田第1) 7-0 黒沢尻工(岩手第2)
聖光学院(福島第1) 15-0 利府(宮城第2)
花巻東(岩手第1) 4-2 由利工(秋田第3)
日大山形(山形第3) 7-0 酒田南(山形第1)
(上が1塁側)

◎17日の試合
 ▽準決勝(福島県営あづま)
能代松陽(秋田1) - 聖光学院(福島1) 10時
花巻東(岩手1) - 日大山形(山形3) 12時30分

◎能代松陽 猛攻14安打
 ▽準々決勝(福島県営あづま)

能代松陽(秋田)
   20001211=7
   00000000=0
黒沢尻工(岩手)
(八回コールドゲーム)

 【評】能代松陽は14安打の猛攻で八回コールド勝ち。一回1死一、三塁から高橋の犠飛などで2点先取。五回以降も着実に得点を重ねた。黒沢尻工は佐藤開を打ちあぐねて1安打に終わった。

<4番高橋が3打点>
 能代松陽の4番高橋が3打点の活躍。六回の第4打席は2死二、三塁で内角高めに浮いたスライダーを詰まりながらも左中間へ運んで2点二塁打とし、「気持ちで持っていきました」とはにかんだ。
 捕手としても勝利に貢献した。先発佐藤開は許した安打が一回の先頭打者のみ。二回以降は「打者の体の開き具合を見て、内外角を使い分けるようリードした」という。
 4強入りは前身の能代商が1982年に果たして以来35年ぶり、能代松陽としては初めて。「優勝して明治神宮大会に出場したい」と力強く語った。

◎日大山形 長打で圧倒
 ▽準々決勝(開成山野球場)

酒田南(山形)
   0000000=0
   2000032x=7
日大山形(山形)
(七回コールドゲーム)

 【評】日大山形が長打攻勢で大勝。一回1死一、三塁から佐藤亘の適時二塁打で2点先取。六回は渡部の本塁打と橋本の適時三塁打などで3点を加え、七回も差を広げた。酒田南は打線が4安打と振るわなかった。

<1年生捕手渡部、攻守に活躍>
 山形勢同士の対決を制した日大山形は1年生捕手の渡部が攻守に活躍。3連投となった佐藤洸の7回無失点の力投を支え、六回には中押しの本塁打で援護した。「(2年の佐藤)洸太さんを楽にしたかった」と喜ぶ。
 好リードが光った。疲れで球威を欠いた分、外角に変化球を要求して酒田南の強力打線を詰まらせた。「内角を攻める洸太さんの強気の姿勢を抑えるようにした。(中1日で迎える準決勝の)花巻東戦は強気の面を生かしてリードしたい」。性格を分析して気遣う後輩に、佐藤洸も「納得して投げられる」と信頼する。
 4強入りは15年ぶり。バッテリーの強い絆が快進撃を支えている。

◎聖光学院 15得点完勝
 ▽準々決勝(福島県営あづま)

聖光学院(福島)
   33612=15
   00000=0
利  府(宮城)
(五回コールドゲーム)

 【評】聖光学院の打線が爆発した。一回無死一塁から横堀の左中間を破る適時二塁打などで3点を先取。三回は7安打を集めて6点を奪い突き放した。利府は4投手をつないだが猛打を止められなかった。

<利府の主戦長谷川「流れ渡してしまった」>
 利府の主戦長谷川は二回途中で降板。「早々に相手に流れを渡してしまった」と悔しがった。
 一回先頭の田野を内野失策で出塁させると、2番横堀には左中間を深々と破られてあっという間に先制点を献上。その後は四球も絡んでピンチを広げ、犠飛と適時二塁打でこの回計3点を奪われる。二回は1死後に3連打を浴びて降板。「制球が定まらなかった分、力で押そうと思ったが裏目に出た」と肩を落とした。
 福島の絶対王者に対して全く歯が立たなかった。「走攻守を基礎からやり直し、自分たちの力を全国レベルまで上げなければならない」。口ぶりには悲壮感が漂った。

◎花巻東 7回逆転劇

 ▽準々決勝(開成山野球場)

由利工(秋田)
   020000000=2
   00000040×=4
花巻東(岩手)

 【評】花巻東が逆転勝ち。0-2の七回、3安打に野選も絡んで同点とし、伊藤の内野安打と西舘のスクイズで2点勝ち越した。西舘はわずか83球で完投。由利工は二回に2点を先取して以降は無安打に終わった。

<好投の由利工・佐藤亜、突然の乱調>
 好投を続けていた由利工の主戦佐藤亜が七回に突然崩れた。野選に内野安打、2連続スクイズ(一つは内野安打)で4失点。「先頭打者を安打で出し、打者に気持ちが行ってしまった。もっとリラックスして投げたかった」と悔やむ。
 六回まで被安打1と完璧な内容。最速142キロの直球を減らし、変化球でタイミングを外した。八回は立ち直り、1四球で投げ切ったように制球も安定していた。
 8強入りした初の東北大会で課題と手応えをつかんだ。「強豪とこういう経験ができて良かった。冬場に球速やスタミナなど全てをレベルアップしたい」と燃える。渡辺監督も「通用する部分もたくさんあった」と評価していた。

能代松陽―黒沢尻工 6回表能代松陽2死二、三塁、高橋が中前に2点二塁打を放つ

聖光学院―利府 2回表聖光学院1死一、二塁、横堀(右)に左前適時打を許しベースカバーに向かう利府の主戦・長谷川