準決勝までの3戦で計38得点。全てワンサイドで決勝に進んだ聖光学院は、競り合いにも強かった。中盤に4点差を追い付かれながらも終盤に突き放す二枚腰は、さすが福島の絶対王者だ。秋の東北大会で初めての栄冠をつかんだ。
 勝ち越しの一発は5番須田。1ボール1ストライクからファウル三つを挟んで粘った8球目、内角の真っすぐを左翼ポール際に運んだ。準決勝まで打率5割超のスラッガーは「詰まったと思ったけど、よく入った」と殊勲の一打を振り返った。
 昨秋、右肘を疲労骨折。冬に2度手術をして今秋、ようやく戦列に復帰した。右肘疲労骨折に苦しんできたのは主戦衛藤も同じ。7月に手術して夏の甲子園を棒に振っている。
 「けがで苦しい時期が一番成長する」。2人で声を掛け合いながら地道にリハビリに取り組んできた。「これまで支えてくれた人たちや、頑張って投げていた衛藤のためにも打ちたかった」と須田。思いのこもった一振りだった。
 東北の王者として出場する明治神宮大会。「自分のスイングを貫きたい。そうすればチームに貢献できるはず」。地元福島の大会で得た自信を胸に、全国の舞台に臨む。(今愛理香)