昨秋の東北大会は4戦44得点。猛打の聖光学院が小技も切れることを開幕試合で証明してみせた。
 同点の九回、1死から高坂が左前に運んで出塁し、打席は1番田野。「終盤は1死でも必ず送ると決めていた」。斎藤監督のサインに迷いはなかったが、東筑守備陣は意表を突かれた。セーフティー気味に三塁線へ転がした打球が失策を誘って二、三塁とした。
 続く2番横堀は1ボールからの2球目をセーフティースクイズ。投手に捕らせないような強めの打球は、まさに教科書通り。悪送球を誘って2点を勝ち越した。
 聖光学院は東筑主戦石田から五回まで3点を奪ったが、六回以降はスライダーに手こずり連打がなかった。バントで攻略した2人に斎藤監督は「業師だからねえ」。にやりと笑う。
 冬は雪でグラウンドが満足に使えない。2人は練習の合間を見つけては、バントを繰り返してきた。「スクイズは最初のストライクを確実に決めることが大切」と横堀。狙った場所に転がせる技は、日頃の鍛錬のたまものだ。
 次戦は優勝候補の一角、東海大相模(神奈川)が相手。横堀は「集中力を切らさず、打線のつながりを大事にしていきたい」と意気込んだ。(今愛理香)