甲子園球場で1日にあった第90回選抜高校野球大会準々決勝で、花巻東(岩手)が大阪桐蔭に0-19で敗れた。9年ぶりの準決勝進出を逃したが、三塁側スタンドに詰め掛けた約1000人の応援団は最後まで声をからして、ナインを後押しした。
 一回、先頭の中森至選手(2年)の安打を皮切りに先制機を築いたが、無得点に終わった。先発田中大樹投手(3年)はその裏、ピンチを乗り切った相手の猛攻に遭い、守備のミスも絡んでいきなり4点を失う苦しい展開に追い込まれた。
 田中投手は2009年の準優勝の立役者、菊池雄星投手(プロ野球西武)に憧れて同校に進学。母昭子さん(50)=盛岡市=は、打ち込まれると真っ赤な顔をする小学時代のわが子を思い出し「精神的にたくましくなったところを示してほしい」とマウンドをじっと見詰めた。
 劣勢の中、二回に谷直哉選手(3年)、五回に中森選手の好守が飛び出すと、球場全体が沸き上がり、スタンドから拍手が送られた。菅原颯太主将(3年)の父で、父母の会会長の正宏さん(44)=同市=は「たくさんの課題を得た試合。夏までに一つ一つ乗り越えて、強くなってほしい」と願った。