4分間で一気に主導権を奪った。0-0で迎えた後半にセットプレーで立て続けに得点した仙台が準々決勝第1戦をものにした。
 15分、左CKのキッカーは5月10日のカップ戦柏戦以来の先発となった野沢。「百戦錬磨の選手。フリーで蹴れば、ここという所に落としてくれる」という渡辺監督の期待に見事に応えた。
 ボールは緩い弧を描いて相手ゴール前へ。ニアサイドの大岩が頭でそらし、中野がヘディングで押し込んだ。「先制したことで勢いが出て勝利につながった」と野沢。素っ気ない口ぶりでいい仕事を振り返った。
 4分後には三田が鋭い右CKを供給し、奥埜が頭で合わせた。「何度も(鹿島に)負けていられない」と集中していた三田は「もう1点という気持ちだった」と充実の表情だ。
 「キッカーの質と、中に入る人がどれだけ信じられるか(が重要)」と渡辺監督が言うセットプレーの奥義を実践した仙台の勢いは、一時1点差にされても止まらず、3点目を奪って完勝した。
 4年ぶりに準々決勝に進んだチームの目標は「まず4強に進み、クラブの歴史を塗り替える」。アウェーで残り90分間の戦いが残っており、手放しでは喜べないが、大きな1勝になったのは間違いない。(佐々木貴)