「セキ」が帰ってきた。仙台に6季ぶりに復帰したMF関口訓充(32)のことだ。中心選手として2009年のJ2優勝とJ1復帰に貢献した活躍とともに、少しやんちゃだった姿は今もよく覚えている。
 共に戦った仲間も同じ思いだろう。コーチとして長く指導した渡辺監督は「ふてくされて(元監督の手倉森)誠さんに怒られていた。練習に遅刻し、参加させずに外を走らせたこともあった」と懐かしむ。サイドハーフでコンビを組んだMF梁勇基も「相変わらずうるさい」と笑う。
 そんな関口を6年の歳月がたくましくした。移籍先が未定の間は中学生のクラブチームなどで練習しながらオファーを待ち続けた。「呼ばれた時に良い状態でいたい。引退する気はなかった」。本人は「悟りを開いた」とおどけるが、苦境を耐え抜いた姿に成長が見えた。
 渡辺監督と梁勇基は常に動向を気に掛けていたという。梁勇基は「懐かしさとうれしさがある」と喜ぶ。渡辺監督も「もう一度サッカーができる喜びは大きなエネルギーになるはず」と期待し、柔和な表情で言葉をつないだ。「手の掛かる子ほどかわいい」
(原口靖志)