仙台の堅守が光った。昨季王者の川崎を無得点に封じ、価値ある勝ち点1。渡辺監督は「リーグ最高レベルの攻撃陣を抑えて素晴らしい」とたたえた。
 開幕からリーグ戦全試合先発出場を続けた大岩が出場停止。非常事態をリーグ戦初出場の20歳、常田が中央に入った3バックが救った。ポジションを入れ替えながら細かくパスを出し入れする川崎の動きにつられず、ブロックを崩さない。「ワンツーパスで、もぐられても対応できた」と平岡。マークの受け渡しはスムーズで、背後を取らせなかった。
 危ない場面も互いにカバーした。後半32分、ゴール前に入ったクロスを常田が空振りし、大久保にボールが渡る。すかさず金正也が体を寄せてシュートを防いだ。若さも見せた常田だが、試合を通して冷静に体を張った。「川崎は怖かったが、少しは通用した。自信になる」と頬を緩めた。
 3バックだけではない。機を見て前線からプレスをかけてロングボールを蹴らせ、相手の体力を消耗させた。状況判断も的確だった。プレスが無理なら素早く帰陣し、ボールを回されても動じなかった。攻撃でもカウンターでジャーメインや中野を走らせ、川崎のゴールに迫った。
 中2、3日で15試合続く過密日程のさなか。主力が抜けても控え選手が安定した守りを発揮した。チームにとって大きな収穫となったに違いない。(佐藤夏樹)