東日本大震災の犠牲者を追悼し、震災伝承の拠点となる石巻市の石巻南浜津波復興祈念公園の起工式が19日、現地であり、事業主体の国と宮城県、石巻市の関係者ら約100人が工事の安全を願った。2020年度の完成予定で、旧北上川河口の住宅地が鎮魂の公園に生まれ変わる。

 公園は約38.8ヘクタールの被災した敷地に追悼の広場や休憩所、多目的広場などを配置する計画。総事業費は約60億円を見込む。
 追悼の広場は築山や芝生広場を合わせて約8000平方メートルを想定し、式典時は約3000人を収容する。隣接する水辺にはバーナーで炎を燃やす「ともし火」の設備も整備する。

 震災伝承の面では街の記憶を残すため、南浜町会館や門脇保育所の跡地、街路網などを一部保存する。震災遺構として一部を残す旧門脇小校舎、多くの住民が避難した日和山も伝承に活用する。
 起工式では、村井嘉浩知事が「被災地全体の追悼と鎮魂の場として人々がつながり、震災復興の象徴になることを期待する」とあいさつ。橘慶一郎復興副大臣は「地域の思いを反映させたい」と語った。
 同様の追悼施設は岩手、福島両県でも計画されている。陸前高田市の高田松原津波復興祈念公園は今月5日に着工。福島県では双葉、浪江両町にまたがるエリアを候補地として事業計画の策定を進めている。