青森県佐井村の福浦地区に伝わる県無形民俗文化財「福浦の歌舞伎」の春祭り特別上演が10日、同村の歌舞伎の館であり、住民ら約100人が白熱の演技を楽しんだ。
 演目は「三番叟(さんばそう)」「太閤記九段目」「一谷嫩(ふたば)軍記」の三つ。地元漁師らでつくる福浦芸能保存会のメンバーと、公募で集まった役者が演じた。殿様に献上品を差し出す場面で、公募役者が「大間のマグロ」や「宮城の地酒」など居住地の名産品をアドリブでPRする場面もあり、観客から大きな笑いが起きた。
 福浦の歌舞伎は、明治時代中期から同地区で受け継がれてきた伝統芸能。少子高齢化で役者不足に陥り、昨年から地区外に役者を募るようになった。農民役を演じた栗原市の無職高橋郁生さん(69)は「ドキドキした。歌舞伎の深みを感じることができた。来年も参加したい」と話した。