福島県警双葉署は、東日本大震災で住民の避難誘導中に津波に巻き込まれた署員3人の名前を記した顕彰碑を富岡町の同署敷地内に建立し、除幕式を11日に開催した。
 庁舎東側に建てた顕彰碑は横1.3メートル、高さ1.5メートル。表面に署員全員で考案した「その崇高な志 永遠に」の言葉、裏面には増子洋一警視=当時(41)=、古張文夫警部=同(53)=、佐藤雄太警部補=同(24)=の名前を刻んだ。
 本庁舎勤務だった増子さんと佐藤さんは富岡町内でパトカーごと津波にのまれたとみられ、佐藤さんは現在も行方不明。古張さんは浪江分庁舎勤務で、浪江町請戸地区で誘導中だった。
 除幕式には約70人が出席。松本裕之県警本部長は「3人の崇高な精神は警察職員のかがみ。彼らの志を受け継ぎ、県内の治安を守っていく」と語った。
 顕彰碑近くには、増子さんと佐藤さんの名前から名付けた「洋雄の桜」が植えられた。浪江分庁舎には古張さんの名前「文」を使った「殉文の桜」が2012年に植えられている。
 双葉署は3月30日、東京電力福島第1原発事故に伴う富岡町の一部を除く避難指示解除(4月1日)を前に、本庁舎での本格的な業務を再開した。顕彰碑は県警友会、地元の交通関係団体の寄付を受け、県警が建立した。