東京電力福島第1原発事故で全町避難が続く福島県大熊町の大川原地区で17日、東電の社員向け住宅に併設された「大熊食堂」の昼食時の一般開放が始まった。
 一般客が利用できる食堂が町内で営業するのは原発事故後初めて。一時帰宅する町民や復興工事関係者らが温かい昼食を取れるようになった。
 大川原地区は居住制限区域で、町が復興拠点と位置付ける。東電は昨夏、地区に単身用の社宅を建設。食堂は特例で住む社員約700人用に整備した。契約する給食サービス・仕出しの鳥藤本店(福島県富岡町)が朝食と夕食を提供する。
 一般営業は、町民らの要望を踏まえ、鳥藤本店が東電と調整して決めた。鳥藤本店は「広い空間でゆっくり食事をしてほしい。復興に少しでも役立てればいい」と説明する。
 メニューは週替わりの定食3種類(各750円)や丼(650円)、ラーメン・そばなど約20種類。営業時間は土日曜・祝日を除く午前11時半~午後2時。
 初日は工事関係者らが続々と来店した。町内で除染作業に当たる水戸市の男性(28)は「普段は弁当なので温かい食事はうれしい。週1回は来たい」と話した。