福島県葛尾村は12日、東京電力福島第1原発事故に伴う避難指示の一部を除く解除から丸1年を迎える。村内に戻った住民は1割強にとどまり、村は企業誘致や大学との連携による活性化に力を注ぐ。帰還困難区域の野行(のゆき)地区の復興策は今後、検討が本格化する。
 帰村者は今月1日現在で74世帯147人。原発事故前の村内生活者(1304人)の11.3%に当たる。住民基本台帳に基づく人口も1461と、事故前(1567人)から減った。
 避難者の多くが、全域避難で役場機能の一時移転先となった福島県三春町に建設された災害公営住宅や仮設住宅で暮らし続けている。
 三春町に仮設施設がある幼稚園と小中学校の園児・児童数は計31人。事故前(145人)から激減した。町は来春、村内で教育を再開する予定。
 帰村促進に向け、村は計1万8000平方メートルの工業団地を整備する。造成は2018年度の完了予定で、ニット製品の製造会社が一部区画への進出を決めた。
 教育機関については、村はこれまで、東北大大学院農学研究科や、郡山女子大を運営する学校法人郡山開成学園などと協定を締結。地元産品を使う商品開発や、農業、建築といった分野で支援してもらう方向だ。