秋田県警は本年度、事件捜査などに当たる直轄の警察犬を導入した。事件が発生した際の初動捜査に迅速に対応し、民間の嘱託犬に頼っていた捜査態勢の強化を図るのが狙い。東北で直轄の警察犬を採用したのは山形に次いで2県目。
 導入したのは雌のシェパードで1歳の「マリー」。県警鑑識課の佐藤仁美巡査長(41)が昨年度1年間、警視庁に出向して訓練した。県警前の旧県議会議員会館内に犬舎を設け、行方不明者の捜索や容疑者の追跡捜査に24時間対応する。既に行方不明者の捜索と犯人捜査の計2件に出動した。
 14日は秋田市新屋の県警察学校で、遺留品のにおいを基に犯人を追う訓練などを披露。県公安委員3人が視察した。東北初の女性警察犬指導手となった佐藤巡査長は「事件解決は時間との勝負。即座に現場へ駆け付けて捜査に貢献したい」と語った。
 県警によると、県内の嘱託犬は17頭。二次被害の恐れがある雪山遭難や容疑者が銃刀類を持つ事件は危険が伴うため、出動を断念することもあった。
 鑑識課の担当者は「嘱託犬では対応が難しい事案も直轄犬は対応できる」と期待する。増加傾向にある認知症患者の徘徊(はいかい)のほか、山菜採りに入山した遭難者の捜索などでも出動機会は増えるとみている。