岩手県釜石市平田で5月に起きた大規模山林火災を受け、林地再生を願って寄付を託す動きが広がっている。釜石地方森林組合は、全国から届く善意を苗木の購入に充てる方針。「組合員への励ましになる」と篤志に感謝している。
 釜石市のまちづくり団体「NEXT KAMAISHI(ネクスト・カマイシ)」は、市内のイベントで募金活動を展開。会長の青木健一さん(43)が15日、4万312円を組合事務所に届けた。
 NEXTは東日本大震災を受けて若者たちが、よりよい釜石を次世代に引き渡したいとの思いで結成した団体。青木さんは「豊かな海を育む森林を復活させ、後世に残すことは団体の理念に沿う。市民一人一人の応援する思いを伝えたい」と話した。
 震災で釜石市に応援職員を派遣した岐阜県高山市では、農林部職員が寄付を呼び掛けた。遠野市で11日にあった名物の「バケツでジンギスカン大会」でも、主催した市民有志が会場に募金箱を設け、バザーの売り上げと合わせて6万1433円を集めた。
 火災で焼失した山林413ヘクタールのうち、組合員ら所有の私有林は266ヘクタールに上る。苗木は1本約200円で、1ヘクタール当たり約2500本を植えて全面積を復旧する場合、1億3000万円以上が必要になる。
 久保知久組合長は「多くの善意は、不安を抱えた組合員たちの気持ちを『見捨てられていない』と前向きにさせ、再造林に踏み出す動機になる」と語った。