福島県大熊町の渡辺利綱町長は15日、東京電力福島第1原発事故に伴う帰還困難区域に設ける「特定復興再生拠点区域」(復興拠点)について、JR大野駅や県立大野病院(休止中)周辺などとする計画を国に申請する方向で県と協議していることを明らかにした。町議会6月定例会で一般質問に答えた。
 復興拠点は、国が除染とインフラ整備を一体的に進め、5年後をめどに居住可能とする区域。大野駅がある常磐線は2019年度中に全線開通予定で、大野病院は入院医療に対応できる2次医療機関としての役割が期待される。
 町は国道6号と町中心部を結ぶ県道や町道周辺も復興拠点に含める方針。居住制限区域で町役場新庁舎を建設する大川原地区、帰還困難区域でありながら除染が行われた下野上地区とのつながりも考慮して計画を策定する。
 復興拠点から外れる区域について、渡辺町長は「町民の生活を支援するため柔軟に対応したい」と強調。区域外や除染土壌などを保管する中間貯蔵施設予定地に自宅がある町民向けの居住エリアを、下野上地区に確保する考えを示した。
 渡辺町長は取材に、今月末~7月の計画申請に向けて準備を進める方針を説明した。除染面積は「どこまで認められるか不透明。最低でも250ヘクタールは認めてほしい」と語った。