「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ改正組織犯罪処罰法は15日朝、参院本会議で強行採決の末に成立した。東北の野党議員は法務委員会の採決を省いた想定外の手続きに「民主主義をないがしろにした」と批判。与党議員は「野党は反対ありきで議論は進まない。審議時間は十分」と切り返した。
 民進党の増子輝彦氏(参院福島選挙区)は、本会議での強行採決に持ち込んだ与党の対応を「熟議すべき良識の府の自殺行為。安倍政権は『国会は数の力』と強行採決を繰り返している。政権交代が絶対に必要だ」と語気を強めた。
 同党の加計(かけ)学園疑惑調査チームの先頭に立つ桜井充氏(参院宮城選挙区)は「国会が開いていると延々と追及される。政府・与党は会期末の18日で閉じてしまい、閉会中審査にも応じないだろう」と政権の意図を見透かした。
 「政権による議会制民主主義の破壊だ」と憤ったのは自由党の木戸口英司氏(参院岩手選挙区)。法の成立を「監視社会に陥る危険がある。審議するほど必要性が揺らいだ」と批判した。
 与党側は強行採決への世論の動向を気にしつつ、法の必要性を訴えた。
 自民党の秋葉賢也氏(衆院宮城2区)は「会期末まで丁寧に議論すべきだったが、反対ありきの野党とは妥協点が見いだせない。どこかで採決が必要だった」と理解を求めた。捜査機関による恣意(しい)的運用への懸念に対しては「裁判所の審査の下、厳格に運用される」と強調した。
 日本のこころの中野正志氏(参院比例)は「金田勝年法相らの問責決議案を提出し、参院法務委の審議を打ち切ったのは野党だ。これ以上審議ができないのなら会期内に成立させるしかなかった」と振り返った。