東京電力福島第1原発事故に伴う避難指示が一部を除き解除された福島県飯舘村は、福島市の仮設校舎で学ぶ飯舘中の生徒を対象に「放課後塾」を始めた。来春に予定する村内での授業再開に向けた教育環境充実策の一環で、子どもたちの帰村促進につなげる。
 放課後塾は受験を控えた3年生向けに月-木曜日の各日2時間、1、2年生向けに金曜に1時間20分実施する。事業を受託した「花まる学習会」(さいたま市)から派遣された講師が数学と英語を指導。村の「いいたてっ子未来基金」から運営費を充てる。
 飯舘中は村唯一の中学校。生徒64人のうち3年生27人、2年生6人、1年生4人の計37人が塾に登録した。初日となった12日の塾に参加した坂本春菜さん(15)は「1年生で学びながら忘れかけていたことを復習できた」と話した。医学療法士を目指しているという。
 塾に合わせ、神奈川県から飯舘村に転居した数学担当講師の会田完三さん(52)は「数学を通して『自分もできる』と実感し、自己肯定感を高めてほしい」と期待した。
 村によると、原発事故前から村内に学習塾はなかった。放課後塾は2018年度以降も継続する予定。夏休み期間中は「村塾」として夏季講習を実施する。