ひんやり澄み切った水からすくい上げた魚体が、新緑のブナの森で輝く。宮城県のブランド魚として売り出し中の「伊達いわな」。思わずこれがイワナかと疑いたくなるほど、ずっしりと重く大きい。

◎2017列島フォトリレー

 バイオ技術を駆使してつくり上げたスーパーイワナは、2年で体長50センチ、重さ1キロにも育つ。味も抜群で刺し身にするとヒラメに劣らない繊細さ。
 養殖施設の一つ、宮城県栗原市の「数又養魚場」は栗駒山(1626メートル)の中腹にある。伏流水をたたえた池で約1000匹が育てられている。
 「伊達いわなには、きれいな水が何より大切」と経営する数又貞男さん(65)。ふんだんに湧く水は夏も冬も温度が約9度と一定で、稚魚を優しく包む。
 父親の故一夫さんが全国に先駆けてイワナ養殖を成功させてから、もうすぐ半世紀。ブナの森の清らかな水は、飛び切りのごちそうをもたらした。(河北新報写真部・佐藤将史)
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 「水」をキーワードに日本列島を巡ってみた。探し求めたのは、河北新報と全国の友好紙のカメラマンたち。暮らしを潤す恵み豊かな水の風景をフォトリレーで紹介する。