自然災害などに備える業務継続計画(BCP)を策定した東北の企業は11.3%にとどまることが、帝国データバンクの調査で分かった。初めて実施した昨年6月の調査と比べ1.1ポイント低下した。仙台支店は「東日本大震災から6年余りが過ぎ、記憶が薄らいでいることが要因の一つではないか」と指摘する。
 策定状況はグラフの通り。「策定していない」が半数を超え、「策定済み」「現在策定中」「策定を検討中」のいずれも全国を下回った。
 「策定済み」の県別は岩手(15.9%)だけが全国平均(14.3%)を上回り、宮城(13.4%)など5県は平均に届かなかった。
 策定していない理由(複数回答)は「必要なスキル・ノウハウがない」が49.5%で最多。「人材を確保できない」(30.5%)「書類作りで終わり、実践的な計画にすることが困難」(26.8%)が続いた。
 「必要性を感じない」も25.2%に上り、「不確定要素が多く、机上の空論になる」(宮城県の運輸・倉庫業)などの声があった。
 一方、BCPを策定した企業は、業種別では金融57.1%、農林水産25.0%、製造12.8%などの順。建設とサービス、不動産は10%未満だった。策定の効果(複数回答)は「事業の優先順位の明確化」「業務の改善・効率化」「取引先からの信頼向上」を挙げる企業が多かった。
 仙台支店の担当者は「設備故障や情報セキュリティーのリスクに備える企業もある。震災の経験や教訓を生かし、早急に取り組む必要がある」と話した。
 調査は5月、東北の1445社を含む全国2万3983社を対象に実施。回答率は東北が42.9%、全国は42.3%だった。