東北の信用金庫の2017年3月期決算は、日銀のマイナス金利政策の影響で資金運用収益が減少し、本業の苦戦が鮮明になった。全27信金で純利益がプラスとなり、4年連続で黒字を確保できたが、本業のもうけを示すコア業務純益は8割の22信金で減少。青い森信金(八戸市)は、5期ぶりに業務純益で赤字となった。

 各信金の純利益、コア業務純益、貸出金の残高は表の通り。純利益の最多は福島信金(福島市)の15億3800万円で、あぶくま信金(南相馬市)、杜の都信金(仙台市)が続いた。全信金の合算は前年比5.5%減の130億8400万円で、3年連続で減少した。
 コア業務純益が減益となったのは前期より6信金増え、増益は5信金にとどまった。青い森信金は「貸出金利息収入や有価証券利息配当金が減少し、債券の売却損も膨らんだ」と赤字の理由を説明。宮城第一信金(仙台市)や須賀川信金(須賀川市)も下げ幅が大きかった。
 不良債権処理費の合計は8億4800万円で、前期比約7億円のプラス。杜の都信金で大幅に伸び、全体を押し上げた。同信金は「貸し倒れに備える引当金の算定方法を厳格にしたことが主因」と話した。14信金は貸倒引当金の戻し入れ益が生じた。
 貸出金残高は15信金で減少したが、合計は3.3%増え2兆3843億円。預金の合計は2.1%増の5兆3108億円だった。
 不良債権比率は24信金で改善。経営の健全性を示す自己資本比率は15信金で上昇した。今期の業績見通しを明らかにした17信金のうち16信金が減益見込みと回答。増益見込みは盛岡信金(盛岡市)だけだった。
 今後の重点事項は「首都圏信金とのビジネスマッチング」(盛岡信金)、「産学官金連携を生かした創業支援」(石巻信金)、「地元企業の経営支援や事業価値向上支援」(米沢信金)などが挙がった。
 河北新報社が各信金に調査票を送付し、全27信金から得た回答をまとめた。