原子力規制委員会の田中俊一委員長は12日の定例記者会見で、東京電力ホールディングスの新経営陣に福島第1原発の廃炉対応などを聴取した10日の会合を振り返り、「説明に具体性がなく、まだまだ勉強不足」と指摘し、汚染水対策や廃棄物処理の方針を詳しく示すよう改めて求めた。
 田中氏は新経営陣を「課題に取り組む姿勢を示さないまま(廃炉費など)お金の話ばかりしている」と批判。地元住民との対話に欠ける点を挙げ「被災市町村の首長や漁業・農業関係者から時間をかけて話を聞き、責任を考えてもらう必要がある」と注文を付けた。
 東電の柏崎刈羽原発6、7号機(新潟県)の再稼働の前提となる審査が終盤入りしたことに関連し「第1原発の廃炉をきちんとできない事業者に、原子力事業を担う適格性があるのか」と述べ、廃炉への姿勢を判断材料に加える考えを強調。任期満了で9月に委員長を退くことを念頭に「2カ月で(審査の)結論を出すのはなかなか難しい」とも語った。