福島県矢吹町が進める「複合施設」と「道の駅」の総額約37億円の整備計画を巡り、町議会は13日の臨時会で、事業再検討の賛否を問う住民投票条例案を賛成少数で否決した。条例制定は住民グループが地方自治法に基づき請求し、町は条例案提出に当たり「(2施設とも)町の活性化に必要だ」と反対意見を付けた。
 議長を除く13人の採決結果は賛成6だった。直前の討論で賛成派は「(条例制定を求める)住民の声を聞くべきだ」と主張し、反対派は「建設計画は民主的経緯で議会で議決された」などと強調した。
 臨時会後、野崎吉郎町長は取材に「(条例制定を求めた住民の)署名は重く受け止めなければならない。丁寧に説明していく」と述べ、8月末に町内4地区で説明会を開く方針を明らかにした。
 住民グループは町内で緊急集会を開催。町長解職や議会解散を求める住民投票の請求も視野に、活動を続けることを確認した。代表の輪違(わちがい)久和さん(78)は「町民の意思表示の機会を頂けず非常に残念」と話した。
 住民グループは5月26日、3142人分の署名簿を町選管に提出。うち2893人分が有効とされ、有権者(1万4766人)の50分の1以上の条件を満たしたため、6月27日に条例制定を求めて町に直接請求した。