山形大工学部(米沢市)の男子学生が助教のアカデミックハラスメント(アカハラ)を苦に自殺した問題で、学生は自殺前、ハラスメントに関する学内の窓口に相談するよう勧めた父親に「(助教に)ばれたら進級できなくなる」という趣旨の話をしていたことが4日、大学が設置した第三者調査委員会の報告書で分かった。学生が誰にも相談できないほど、助教の報復を恐れていた可能性が浮かび上がった。
 学生は3年生だった2014年度の後期、希望する研究室に進めず、助教の研究室への配属が決まった。助教の評判が悪いことを知って思い悩んでいた際、父親が窓口の利用を促した。学生は4年生になった15年4月から、助教の研究室に所属。助教は長時間の説教をするなどのアカハラを繰り返したとされる。
 両親は調査委の聞き取りに対し、学生が15年8月に大学院入試を受けた際も、周囲に「(助教に)何を言われるか分からないから」と言って、大学院での研究室変更を希望しなかったと話している。
 両親は大学と助教に損害賠償を求めて山形地裁に提訴。調査委の報告書は自殺とアカハラの因果関係を認定しており、7月25日の第1回口頭弁論で証拠として提出された。大学側は答弁書で、報告書は「聞き取りが不十分」などとして因果関係を否定している。