岩手県八幡平市と、再生可能エネルギーと施設園芸を手掛けるグリーンリバーホールディングス(福岡市)、ITコンサルタント会社モビマス(東京)が、放置された農業用ハウスの再活用で連携することになった。効率的な栽培手法と管理システムを導入し、新規就農者を呼び込む。7日に合意書を締結する。
 約40年前の最盛期には市内に98棟あった「熱水ハウス」を復活させようと、市が両社に協力を依頼。地元の松川地熱発電所から熱水をハウスに供給して暖房に使う仕組みだが、就農者の高齢化や設備の老朽化で現在は半数程度しか利用されていない。
 合意に基づき、グリーン社は高さ約1.7メートルの棒状プランターに培養液を循環させて葉物野菜を育てる「縦型水耕栽培装置」を設置する。狭いハウス内で効率的に栽培でき、水やりの手間も掛からない。米国で開発された最新の手法で、東北での導入は初めてという。
 モビマスはインターネットでハウス内の環境を管理するシステムを構築。ハウス内に置いたカメラで生育状況を確認し、室温や湿度を遠隔操作で調整できる。
 本年度は市所有の熱水ハウス5棟のうち2棟でバジルを実験栽培する。成功した場合は残りの3棟にも設備を導入し、新規就農希望者にレンタルする。
 市農林課の遠藤幸宏課長補佐は「両社の技術により未経験者でも就農しやすくなる。育てられる野菜の種類や冬の間も栽培が可能かどうかを実験で確かめていきたい」と話す。