山形県金山町は5日夜、全国で初めて試験導入した「がん探知犬」による検査に関し、中間報告に当たる住民向け説明会を開いた。探知犬は、人の尿のにおいでがんの有無をかぎ分ける。検査に同意した町民のうち、これまで数人にがんの陽性反応があったことが報告された。
 町農村環境改善センターであった説明会では、町の依頼を受け住民の尿を分析する日本医科大千葉北総病院(千葉県印西市)の宮下正夫教授が講演。「探知犬は医療用器械よりも早期のがんを見分けられるのが利点。陽性でも悲観的にならず、どの部位のがんか調べてほしい」と助言した。
 町によると、40歳以上を対象にした町の健康診断の受診者のうち、これまでに探知犬による検査に同意したのは約8割に上る530人。結果が判明した216人のうち、数人から陽性反応があった。町は、町立診療所などで精密検査を受診するよう勧めている。
 宮下氏は「がん治療は早期発見が鍵。探知犬は早期にがんを見つける分、陽性の人が精密検査を受けても今年は見つからず、来年以降に見つかることもあり得る」と述べた。
 金山町を含む最上地域は胃がん死亡率が高く、鈴木洋町長が昨年10月、早期発見につながる仕組みを作ろうと宮下氏に協力を依頼していた。探知犬検査を受ける住民に自己負担はない。