岩手県金ケ崎町和光地区の住民らが、特産の牛乳を生かした「牛飼いジェラート」を開発した。戦後に開拓された酪農地帯の活性化策第1弾。8月中旬の試験販売では「牛乳の風味そのまま」と評判も上々で、今後は本格販売を目指す。

 ジェラートは全て和光地区の牛乳を使った。おおのミルク工房(岩手県洋野町)に製造を委託。85度で20分殺菌し、バニラビーンズを使わずに糖類の添加を抑えた。本年度は牛乳260リットル分を加工した。
 住民らは8月15日にあった地区の盆踊り大会と、同19日の「町農業まつり&米の日」で試験販売した。農業まつりの会場では食べた人に感想も聞き、大半が「ちょうど良い」と回答。和光地区自治会の倉田和弘会長は「反応は良かった。牛乳本来の風味、甘さ控えめのジェラートが目標。さらにおいしくしたい」と話す。
 地区は戦後、旧満州(現中国東北部)から引き揚げた山形県出身者たちが入植した開拓地。岩手県南部有数の酪農地帯となったが、高齢化の進展などで牧場を営む世帯は減っている。
 自治会は町などと連携し2016年度、地区活性化協議会を設立して事業化に乗り出した。
 ジェラートは今月17日から月2回、地区の温泉施設で販売する。乳製品のブランド化に向け、2年後には加工場や直売所を完成させたい考えだ。
 倉田会長は「スタートラインに立ったばかり。若い世代が誇りに思うような取り組みを進めたい」と意気込む。